お口の健康を、全身の健康へつなげる

お口の健康と、体の健康の関係性とは

むし歯や歯周病が他の体の病気を引き起こす原因になると聞いてピンときますか?
なんか不思議な話と感じられる方が多いのではないでしょうか。
しかし、本当にお口の健康は、体の健康と密接に関連しています。
それは、どうしてでしょうか?

以下が、明らかになっている例です。

毛細血管への影響歯周病やむし歯が進行すると、口腔内の細菌が血流を通じて全身に広がり、全身のさまざまな部分で動脈硬化などを進行させます。これにより、脳の病気、心臓病や腎臓病、糖尿病などのリスクが増加します。
免疫系への影響口腔内の慢性的な炎症(歯周炎)は、免疫系の過剰反応を引き起こし、他の病気を引き起こす原因となることがあります。
栄養摂取の問題歯に問題があると、食事が変化し、栄養不足や消化不良を招く可能性があります。
発育と成長への影響子供の口腔機能が適切に発達していないと、睡眠、噛む力や発音、言語の発達に影響を与え、全体的な成長や発育に支障をきたすことがあります。
妊娠と赤ちゃんへの影響妊婦が歯周病を持っていると、早産や低出生体重児のリスクが高まることがあります。
口腔内の健康は母体の健康にも影響を与えるため、適切なケアが重要です。

このように、口腔の健康は単なる歯や歯茎の問題にとどまらず、全身の健康に影響を及ぼします。
口の健康を維持することは、全身の健康を守るために重要です。

歯周病やむし歯が引き起こすリスク

放置するとどうなるの?

痛みや不快感の発生

むし歯や歯周病が進行すると、口腔内で強い痛みや不快感が生じます。むし歯は深くなると歯髄(神経)に感染し激しい痛みを引き起こし、歯周病は歯茎の腫れや出血を伴うことがあります。

歯の喪失

むし歯が進行すると痛みがなくなることはあります。しかし、治っているわけではなく、痛みを感じる部分が死んでしまったことを意味します。歯周病も痛みを感じにくい疾患です。歯がぐらぐらと揺れはじめ、最終的には歯を失う可能性があります。

全身疾患のリスク増加

むし歯や歯周病の炎症は全身に影響を及ぼし、心臓病や脳卒中、糖尿病などのリスクを高めることがあります。口腔内の細菌や炎症が血流を通じて全身に広がることが原因です。

感染の拡大

むし歯や歯周病から発生した感染が周囲の組織や骨に広がり、顎骨炎などの深刻な感染症を引き起こすことがあります。これにより治療が難しくなり、さらに健康に影響を与える可能性があります。

生活の質の低下

むし歯や歯周病が進行すると、食事や会話が困難になり、口臭も発生します。これにより、生活の質が低下し、ストレスや社会的な問題を引き起こすことがあります。

リスクを考えた予防や定期検診が重要な理由

予防は治療よりも簡単で効果的です。』

リスクを考えた予防

むし歯ひとつとっても、年齢や生活習慣、むし歯の発生状況など、その状況により持つ意味が全く変わってきますので対応法も変わってきます。おひとりおひとりのリスクを考えた定期的な検診により、むし歯や歯周病の初期段階で発見し、必要な対応をすることができます。また、定期検診に入る前に行われた治療についても適宜モニタリングし、必要ならば再発予防を検討し行います。これにより、複数回の大がかりな治療を避けることを目指します。

健康な習慣の促進

定期的な検診を受けることで、歯磨きや食生活のアドバイスを受けられ、口腔ケアの習慣を正しく維持することができます。

ご自身が負担する医療的コストの削減

歯科的な予防を実践していくことで、生涯に必要となる歯だけでなく全身の治療費を大幅に削減することができると言われています。これはつまり、早期からの対応が経済的にも有利ということを示しています。

健康な口腔環境を維持するための当院の取り組み

当院では、健康な口腔環境を維持するために以下の取り組みを行っています。

当院で行っている取り組み

定期的な検診とプロフェッショナルケア

お口の健康状態を定期的にチェックし、必要なプロフェッショナルケアや予防処置を実施します。ご自身では見落としていた部分の問題の早期発見や細菌の活動性を低下させ、むし歯や歯周病の発生リスクを抑えます。

個別のカウンセリング

皆様それぞれに合わせた口腔ケアのアドバイスを提供します。
ブラッシング技術の指導や、食生活の改善提案などを行います。

多様な治療技術の導入

さまざまな機器や治療法を用いて、それぞれの症状に合った、より効果的な治療を提供します。
患者さんの口腔内の健康を守るために、常に知識や技術の更新を行っています。

予防プログラムの提供

長期的な口腔健康を維持するために、予防プログラムを提供しています。
定期的な検診だけでなく、必要に応じて専用の予防プランもご提案します。

お口の健康を守ることは、全身の健康を守ることに繋がります。
ぜひ当院の取り組みをご活用いただき、健康な口腔環境を維持してください。

杉山 健太郎

執筆者

杉山デンタルクリニック 院長

杉山 健太郎

東京歯科大学卒業後、杉山デンタルクリニックの院長となる。
日本口腔外科学会認定口腔外科専門医で、臨床研修指導歯科医師の資格も保有。多くの病院で口腔外科疾患やインプラント治療に従事し、患者さん一人ひとりにあった治療計画を提案しつつ、患者さんのQOL向上を目指す。