親知らずについて ~1歩上の治りを目指す抜歯手術~

親知らずって何?
親知らずは、奥歯のさらに奥にある歯で、20歳頃から生えてくることが多いです。ただし、スペースが足りなかったり、斜めや横向きに生えてくることも多く、そのままにしておくと痛みや腫れ、虫歯、歯並びの悪化などの原因になります。
なぜ抜くの?
親知らずがきちんと生えていて、他の歯にも問題を起こしていなければ、必ずしも抜く必要はありませんが、当院では次のような場合には抜歯をお勧めしています。
• 歯ぐきが腫れたり、痛みが出る、そのリスクがある
• 隣の歯を圧迫している
• 虫歯になりやすい位置にある
• 矯正治療の妨げになる
抜歯って痛い?大変?
部分麻酔を使うので、抜いている最中の痛みはほとんどありません。しかし、抜いた後には頬が腫れたり、痛みが出たりすることが多いです。特に下の親知らずが骨に埋まっている場合は、ほとんどの場合そのような症状がでます。また、少し大掛かりな手術になることもあります。抜歯への不安が強い方や、嘔吐反射が強い方などには、静脈内鎮静法を使用しリラックスして治療に臨んでいただくことも可能です。
抜いた後の注意点
• 抜いた日は安静にする
• うがいを強くしすぎない(血が固まらなくなる)
• 食事はやわらかいものを選ぶ
• 処方された薬を指示通りに服用する
• アルコールや激しい運動は控える など
1歩上の治りを目指す抜歯手術 自由診療 60,500円(税込)
親知らずを抜歯する大きな目的のひとつは歯周病やむし歯のリスクを減らし、ご自身の歯を健康に保ちやすい環境にすることです。いつもこのような結果となるように努めておりますが、残念ながら奥歯と親知らずの間に歯周ポケットや歯肉の凹みが残ることがあります。そこで、抜歯の際により治りがよくなる可能性が高まるように歯のまわりの組織の再生を後押しする特殊な薬剤と、治癒の足場となるスポンジのような材料を親知らずを抜いた部分に充填し、状況に合わせて丁寧に縫合します。こうすることで、奥歯と親知らずを抜いた部分に歯周ポケットが残ってしまう可能性の最小化を目指します。この治療は自由診療となりますので、ご希望の場合は、来院時にお伝えいただくか、もしくはお電話にてご相談お願いいたします。
まとめ
親知らずは「抜いたほうがいいケース」と「そのままでいいケース」があるので、まずは歯科医院でレントゲンやCTを撮ってもらって、専門家と相談するのがおすすめです。当院では、院長はじめ口腔外科専門医、親知らずの抜歯が得意な先生がおりますので、安心してご相談ください。

執筆者
杉山デンタルクリニック 院長
東京歯科大学卒業後、杉山デンタルクリニックの院長となる。
日本口腔外科学会認定口腔外科専門医で、臨床研修指導歯科医師の資格も保有。多くの病院で口腔外科疾患やインプラント治療に従事し、患者さん一人ひとりにあった治療計画を提案しつつ、患者さんのQOL向上を目指す。